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(EM研究機構)
米のとぎ汁発酵液やEMぼかし
の作り方が掲載されています。
EM活用レポート
神石堆肥センター
循環形社会の実現。これは、EMに秘められた大きな可能性のひとつです。EMを活用することで、あらゆる収穫・加工の残渣や畜糞を、容易に生産力に循環させていくことができます。農薬・化学肥料の普及に伴って、かつては当たり前のこのサイクルが失われてきました。
現在、そのサイクルを再び取り戻し、かつての美しい自然と地域の活力を復活させようとする動きが広がっています。今回はそうした取り組みの進む地域の一つ、神石高原町を訪れました。
この記事の作成にあたり、
石内女性会秋の研修旅行(→旅材屋さんのホームページ)
の視察に参加して取材を行いました。
神石高原町は、広島県東部に位置する地域です。人口は1万2千人。国定公園・帝釈峡、神龍湖など、豊かな自然によって形づくられた景勝地があり、毎年多くの人が訪れます。また、神石高原町は観光の町であるとともに、和牛・米・コンニャク・野菜等の生産が盛んな農業の里でもあります。
神石高原町では平成14年に発足した神石EM普及協会(会長:藤井仁士氏)が中心となり、以降農業や水質浄化に盛んにEMを活用してきました。
当時、ヘドロが堆積し美観を損ないつつあった神龍湖では、当時の神石町が年間200万以上の予算を組み、週6トンペースでEM活性液を投入する浄化作戦を実行。平成17年には湖の透明度が上がり、浅瀬では泳ぐ魚が見えるまでに成果があらわれてきています。
EMを使用した有機農家も着実に増えてきており、合同勉強会や講演会の開催なども多く、今では県内でも最も活動の盛んな地域の一つとなっています。
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神龍湖を官民一体で浄化 |
神石のEM仕掛け人 宮野元町長と藤井会長 |
そのような状況の中、今年の春に堆肥センターが竣工し稼働を開始しました。この堆肥センターは家畜排せつ物法(平成16年11月施行)の制定を受けて、糞尿による環境汚染の防止・畜産業の振興維持・畜糞の有効利用推進を狙って作られたものです。規模は床面積にして1.616平方メートル、一日に牛糞4,200kg、豚鶏糞は2,500kgの処理能力があります。
しかしながら、堆肥工場は簡単に運用できるものではありません。最大の問題は、建物内外に飛散する強烈な臭気です。一般にこうした施設は脱臭のための設備を持っていますが、それらは殆ど役に立ちません。
神石堆肥センターも例外ではなく、計画当初から「悪臭をどうするのか」と地元住民の大変な反対がありました。臭気が出ないことが絶対条件となります。そこで、堆肥の品質向上も視野に入れた上で、EMを用いた対策を行うこととなりました。
神石EM普及協会の池田副会長が指導にあたることとなり、活性液の作製と提供に加え、培養や投入の指示を行うこととなりました。その結果は…。
〜堆肥にキノコが生え、チョウが飛んでくる〜
当初の懸念であった臭気の問題は、完全に解消されました。建物外では全く感じられないほどです。さらに、施設内が有用菌の多い衛生的な状態に保たれ、ホコリっぽさがありません。ハエも殆ど見られず、扉を開けているとチョウ・ハチ・小鳥などが飛び込んできます。(※)一般の堆肥工場とはまるで正反対です。
※発酵分解の過程で糖が生成され、これを求めて生き物が入ってきます。
加えて、とても良い堆肥が出来るようになりました。サラサラして臭いがなく、中には白い菌糸がビッシリ生えています。しかも最終段階ではキノコが生えてくることもあります。比嘉教授はこれを見て、キノコが生えるようであれば完璧であるとコメントしています。
使い方はとても単純です。2週間に1度、EM活性液500リットルを施設内全体に散布。200リットルを堆肥に投入しています。さらに、出来上がった堆肥は有用菌が多く含まれているので、その一部を新しい糞尿に混ぜ込んでいます。
有用菌が定着するまでは、特に夏場は継続することが重要です。多忙のために、9月の間だけ散布を休止したことがありますが、そのときには500m離れた池田副会長の自宅でも臭気が感じられたということです。
また、堆肥の製造については、水分調整に失敗するとハエが発生することがあります。いかに継続して定期的に投入するか、水分調整を上手くできるかどうかがポイントといえます。
| 神石堆肥センターの運営状況 | |
|---|---|
| 糞尿処理量 |
牛糞 約4,000kg/日 豚糞 約8,000kg/月 |
| 堆肥製造量 |
牛糞 約2,000kg/日 豚糞 約4,000kg/月 (大体糞尿重量の50%) |
| EM散布量 |
施設内 500リットル/回 堆肥 200リットル/回 |
| 散布頻度・方法 |
2週間に1回 バケツを用いた手作業 |
| 平成17年11月現在 | |
完成した堆肥は地元の農家には大変な人気で、すぐに売り切れてしまいます。普及協会ではこの堆肥センターを起爆剤にして、有機農業を神石地区に広めていきたい考えです。
かつて神石では、農家が飼っていた牛が中心となって循環が成り立っていました。牛は労働力でもあり、かつ良質な堆肥の供給源でした。
しかし30年前から、牛を飼う農家は減る一方、化学肥料や農薬が普及し始めました。同時に、神龍湖などの自然環境が汚れはじめ、荒廃と過疎の進行が始まっています。
堆肥センターは、この失われた循環を取り戻し、美しい環境と地域の活力を取り戻す試みといえます。農薬・化学肥料を使わない有機農家が増えれば、自然と環境が浄化されていきます。また、安全で高品質・健康に良い農産物が求められている時代、有機農業の発展は地域にとって、経済・人々の健康や生きがい…あらゆる面でプラスに働くでしょう。
「有機の里」づくりへと歩みを進める神石地区。その取り組みは着実に実を結びつつあります。
平成17年11月26日 広島EM普及協会
(この記事についての質問や詳しい内容は、広島EM普及協会までお問い合わせ下さい。)